はじめに
英文解釈を極めればどんな文章でも単語の意味さえ分かれば、英文が何を言わんとしているのかが必ず分かるようになります。
じゃあどうやってその英文解釈を極めるの？ということを詳しく今回は説明していきたいと思います！
大学受験に備えてどんな英文でも読めるようになりたい受験生や、単語や文法の勉強は一通り終えたけど何からTOEICの勉強を始めてよいかわからない社会人の方は今回の記事が特に参考になると思います！
また、長文が読めない、苦手という人も、英文解釈の勉強から始めることで、英文が確実に理解できるようになり、英語に対して苦手意識が薄れていくので、英文解釈を勉強するのはお勧めです。
では、さっそく本題に入っていきましょう。
もくじ
英文解釈は和訳ではない！
具体的な勉強方法を紹介する前に、英文解釈とは何ぞやという根本的な事を少し話させてください。
英文解釈を学ぶ意味が分かっていないと、学ぼうとする気力も起きませんし、学ばないとという切迫感も起こりません。
よく誤解されがちなのが、英文解釈の勉強って要は英文を全訳（和訳）すればいいんじゃないの？という事です。
はっきり言いますが、英文解釈と和訳は全く違う物です。
文字の意味を考えれば分かりますよね。
つまり、英文解釈は「解釈」なので、自分が英文の意味が分かるだけで良いのです。
しかし「和訳」となると、英文の言わんとすることは分かっても、その情報を日本語に合うように並べ替えたり、言い換えたりする必要があるのです。
なので、英文解釈と英文和訳はそれぞれ独立した事柄なのですが、英文解釈の勉強をする一つの王道な方法として、解釈が難しい部分を整理するために和訳することはあるので、必ずしも和訳は非効率とは言い切れません。
まあ、基本的に英文全部を日本語に訳したり、英文を書き写したり、日本語訳を全文ノートに書いたりなどは非効率なのでやめといた方がいいですけどね。
・基本的に和訳は大事な部分だけする
・大事な部分というのは問題として出題されている部分
英文解釈の勉強はいらない？
確かに、単語の意味と高校卒業レベルの英文法の知識さえあれば、試験で出題されるようなフォーマルな英語は必ず読解できます。
理論上は！
実際のところ、英文にはいろいろなトラップがあって、文法の知識はあっても解釈を間違えやすい表現の仕方や、文法の知識だけでは解釈を取ることが難しい英文が試験でよく出題されます。
せっかく苦労して文法を学んだのに、英文を読むのってそんなに難しいの？と失望したかもしれませんが、解釈の難しい英文はパターン化でき、体系的に学ぶことができます。
そして、まさにその、解釈の難しい英文の読解パターンを体系的に学ぶことが英文解釈の勉強なのです。
材料だけ与えられても、レシピの知らない料理は作れませんよね。（理論上は作れるのですが）
英文も同じです。単語や文法を知っていても、難しい文章は読むコツがあるので、それを勉強しなければいけないのです。
抽象的な事ばかりになってしまっているので、一つ例を挙げますね。例文の解釈をとってみてください。
例文
The pisitioning over the porch of statue and good luck symbols has been specifically to keep out bad elements either human or supernatural.
（北海道大の問題の一部）
・statue（像） ・symbol（象徴） ・specifically（特に） ・keep out（を中に入れない） ・element（要素） ・supernatural（自然的な）
この例文の解釈、結構難しいですよね。
この文の正しい解釈は「ポーチの上に像や幸運の象徴を置くことは、特に、人間的なものであれ、自然的なものであれ、悪い要素を家に入れないことを目的とされてきた」となります。
少し解説をしますね。
この文の主語は「The pisitioning over the porch of statue and good luck symbols」です。文中に動詞となり得るものが「has been」しかないので、その前にある動名詞の塊が主語になると考えるのは自然です。
しかしこの主語の解釈が難関です。
特に「of statue and good luck symbols」が「the porch」にかかると思って「像や幸運の象徴のポーチ」と解釈してしまうと、この文は一生解釈できません。
「position」は他動詞ですので、後に続く「over the porch」は副詞の塊と解釈でき、他動詞「position」の目的語が必要なので、of～が目的語にあたるんだと解釈するしかないので、この文中の「of」は「目的格のof」となります。
また、このように、一つの文が名詞化して、文中に挿入されている構文を名詞構文と言います。
この名詞構文は英文解釈の勉強をすれば必ず身に着けることになる重要な要素です。
このように、文法的には全て知っていることだが、解釈が難しい文の形（構文）を体系的に全部学んでしまおうというのが英文解釈の勉強をするということです。
なので、英文解釈はいらないということは全然無く、難関大を受験する人や、すべての英文を読めるようになりたいと思う人は英文解釈の勉強をする必要があるのです。
英文解釈の勉強方法
英文解釈の勉強は参考書などをやっていけば自然と身につくものなのであまり特筆することはありません。
なので、英文解釈の勉強におすすめの参考書やツールを紹介しますね。
英文解釈は精読の勉強でもあるので、参考書は、時間をかけてもいいので丁寧に進めましょうね。焦る必要はありませんよ！
英文解釈の技術シリーズ
難易度
入門 ★★☆☆☆
基礎 ★★★☆☆
無印 ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★☆
この「英文解釈の技術シリーズ」は入門、基礎、無印と三段階のレベルに分かれているので、自分に合ったレベルが選びやすく、一番難しい無印の英文解釈の技術100をやり切れば英文解釈の勉強はマスターしたといっても過言ではないでしょう。
例題と演習問題が収録されていますが、例題さえ完璧に理解できるようになれば、演習問題はやらなくても十分だと思います。
というか、演習問題までやり切ることは時間的になかなか厳しいでしょう。
高校卒業レベルの文法と単語さえ入っていれば、初めから最難関の無印を始めても十分理解できると思います。
ただ、それぞれ表紙が似ているので、自分の意図したレベルの本を買うことを意識してください（笑）
ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式
難易度 ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★☆
この本も有名書で、本自体は薄いのにもかかわらず、内容は申し分なく、このポレポレを完璧に理解できるようになれば、大学受験、TOEICで英文の解釈に困ることは無くなります。
この本の良いところは、収録英文が50文と厳選されており、一文当たり、長くても100wordsくらいなので、学習がスラスラ進むことですね。
短期間でこの一冊を終えることが出来ると思うので、何周か解きなおして理解を完璧にしても、それに費やすことになる時間はそうかからないと思います。
英文読解の透視図
難易度 ★★★★★
おすすめ度 ★★★☆☆
この参考書は上で紹介したポレポレや英文解釈の技術よりも難易度が高く、東大や京大といった本当にトップの大学を目指す生徒が使って成果を実感できる参考書ですね。
なぜ、トップの大学を受験する人でないと成果を実感できないのかというと、トップの大学以外はこの本に出てくるような、難しい文は出ることがないからです。
内容的には説明がとても分かりやすく、基本的文法さえ理解していれば本書を理解することはできると思いますが、宝の持ち腐れになる可能性もあるので、目標が高くなければ、英文解釈の勉強は上で紹介したうちのどちらかを使った方が、コスパが良いと思いますね。
この参考書よりも難しい「英文解釈教室」という参考書もあるのですが、これは余りにも難しい英文が多く、実用的ではないなと思ったので紹介しませんでした。難易度で言ったら★七個くらいだと思います。
スタディサプリ
難易度 ★★☆☆☆～★★★★★
おすすめ度 ★★★★★
これはリクルートが提供しているオンライン予備校ですね。正直に言って一番おすすめのサービスです！
予備校と言っても英語の事を何も知らない中学一年生のレベルから初めて、入試問題で最も難しかったといわれる英文も完璧に読めるレベルになる英文解釈の能力を、丁寧な説明を授業で聴きながらマスターすることが出来るのが、スタディサプリの良いところです。
因みに、今まで出題されてきた入試問題の中でも最難関レベルの英文の一部がコレです。
Not the least of the zoological gardens’ many attractions is their inexhaustibility.
この文の構造と解釈を一から説明できる人はなかなかいないと思います。
特に「Not the least of～」の部分の構造を適切に説明することは難しいと思います。
しかし、スタディサプリで英文解釈を学べば基礎から応用まで完璧になるので、難しい英文でも英文の構造がすぐに分かって、どんな英文でも読めるようになりますよ。
また、英文解釈だけでなく、英文法の講座も完成度が非常に高く、本質的な事を説明してくれるので、暗記する英文法からの脱却ができ、数学や物理、日本史などといった他の教科の授業も受け放題で、月約1000円なので参考書一冊よりも安く、コスパも非常に良いです。
加えて、早稲田や慶応といった難関大学の過去問の解説や対策講座も無料で受け放題、ほぼ全ての主要大学の過去問、センター試験過去問も使い放題なので、価格の割に本当に恩恵が大きいです。
参考書って、終始、自分だけで勉強しなくてはいけないので、なかなか進めるのが大変で進捗が悪かったり、やる気が起きなくなったりするのですが、授業形式で講師が０から説明してくれるスタディサプリでは、どんなにやる気がなくても、授業を聞くだけで、内容を理解することが出来き、結果として学習ペースがとても早くなるというのも魅力ですね。
英文解釈に限らず、英語の勉強、他の教科の勉強に使える非常にお勧めのサービスです！
無料体験もやっているみたいなので、是非一度使ってみてください。
英文解釈の勉強は「英語<読解編>」という項目から好きなレベルを選んで利用できますよ！
