「簡単」で「忘れない」!英熟語の正しい覚え方

はじめに

[voice icon=”http://learning-english-from0.com/wp-content/uploads/2018/02/dsfsdfsddsdsfdsf.png” name=”英語を勉強中の子” type=”l big”]英熟語ほんま嫌いやわ・・・

覚えにくい癖に地味に重要だったりすんねん・・・

もう嫌や・・・[/voice]

英語学習をしていれば英熟語の種類の多さ、覚えにくさに辟易することありますよね。

今回はそんな英語学習の隠れた難題である「英熟語」の一番効率的な覚え方について解説していきます。

最後におすすめの英熟語帳も紹介するので、参考にしてみてくださいね。

英熟語を覚えるにはアウトプットしかない!

結論から書きますが、英熟語を記憶に残すためには、ある程度の量のアウトプットをするしかありません。

この英熟語の学習方法は、はっきり言ってまあまあ面倒くさい方法です。

しかし、英熟語を体系的に単語帳を使って覚えていくにはこの方法しかなく、消去法的にアウトプットを使った勉強法になるのです。

では、どのようにアウトプットしていけば良いのかを解説しますね!

アウトプット=簡単な英作文

英熟語をアウトプットしながら覚えるという事は具体的に言うと、英熟語を使って簡単な文章を自分で作り、それを口で発音しながら覚えるということになります。

英熟語帳には、英熟語の横に例文が書かれていますよね。
その文を参考にしたりして、自分でもその英熟語を使って文を作り、それを口から出すことによって英熟語が格段に記憶に残りやすくなるのです!

具体体に「take to」という熟語を使って説明します。

take to~(~を好きになる)

例文:I intoroduced Bob to my folks, and they took to him at once.
(私の両親にボブを紹介したら、二人ともすぐに彼のことが好きになった)

熟語帳が↑のようになっていたら、自分でも2つか3つくらい「take to」を使った文を作ってみます。

・My daughter has really taken to you.
うちの娘は本当にあなたのことを好きになっているよ。

・She has taken to her new school already.
彼女はすでに新しい学校を好きになっているよ。

こんな感じですね!

このように
覚えたい熟語を使った簡単な文章を作り、それを口に出して発音すること
によって英熟語が格段に記憶に残るようになります。

Q&A

Q:自分で作文するって紙に書いたほうがいいの?

A:紙に書く必要はありません。
しかし、慣れるまでは紙に書いたほうが良いという人もいるので、自分で作文するという事に慣れるまでは好きにしてください。

Q:作った文を口に出して発音するって何回くらい?

A:すらすら言えるようになるまで、文を口から出してみてください。
文自体を覚える必要はありません。
熟語の意味を意識しながら、文をつっかからずに言えるようになるくらいまで、自分で作った文を音読してみてください。
3回くらい音読すれば、すらすらと言えるようになると思います。

Q:なんか面倒くさそうな方法ですね。もっと簡単な方法ないの?

A:面倒くさいやり方だというのは分かりますが、結果的にこの方法が一番効率が良いです。
ダメな英熟語の覚え方というのを、下の方で紹介しますが、それらのダメなやり方を消去法的に消していって残る学習方法がこの方法なのです。
英熟語は英単語に比べて覚えないといけない数が少ないので、踏ん張りましょう!

英作文の簡単なつくり方

自分で簡単な文を作ってみるといっても最初の内はハードルが高いと思うかもしれません。
そのような人は、例文の中に出てくる単語を変えてみるだけでも十分良いと思います。

例文:I intoroduced Bob to my folks, and they took to him at once.

(私の両親にボブを紹介したら、二人ともすぐに彼のことが好きになった)

例文の単語を変えてみる
↓↓↓

文1:I intoroduced Saori to my friends, and they took to her at once.
(Bob→Saori、folks→friends、him→her)
訳:私の友人に沙織を紹介したら、彼らもすぐに沙織のことが好きになった

[voice icon=”http://learning-english-from0.com/wp-content/uploads/2018/01/kawaisugiru.png” name=”eicat” type=”l big”]なんか三角関係になりそうな例文になったにゃ![/voice]

文2:I intoroduced Bob to my parents, and they didn’t take to him at once.
(folks→parents、took to→didn’t take to)
訳:私の両親にボブを紹介したら、二人とも彼のことがすぐに嫌いになった

[voice icon=”http://learning-english-from0.com/wp-content/uploads/2018/01/kawaisugiru.png” name=”eicat” type=”l big”]どんな紹介したんだにゃ・・・(困惑)[/voice]

こんな感じで慣れないうちは、例文の単語を入れ替えて作文していきましょう!

作った文の正しさは気にしない

自分で作文しても、文が正しいかどうかわからないから心配という人もいるかもしれません。
はっきり言って、自分が作った文が正しいかどうかはあまり重要ではありません。

というのも、正しい英文を作るというのはある程度知識がいる作業であり、結構難しい事なのです。

「彼女は新しい学校を好きになっている」というニュアンスの文が作りたいと思って
”She take to her new school.”という文を作ったとします。

現在形には、「習慣」や「不変の事実」を表すというニュアンスがあるため、この文では「彼女は新しい学校を好きになった」という意味を表せてはいませんが、英熟語を覚えるための作文ですので全然OKです!

英作文の正確さというのは、例文を参考にしながら作文をしていくうちに、ある程度、鍛えられますし、文法を勉強することでも更に正確な作文できるようになります。

しかも、英熟語を覚えるという事においては、「作った文が正しいかどうか」よりも「熟語を使って文を作ること」が重要ですので、失敗を恐れずにどんどん作文していきましょう!

英語が上手くなる人はアウトプットの量が多い人なので、そういう意味でもこの方法は良い方法ですね。

英熟語は広く、浅く、何回も学習する

一度に学習する英熟語の個数はできるだけ多くするようにしましょう。

上で説明した覚え方はかなり面倒くさい分、記憶にも残りやすいんですが、流石に一回で完璧に覚えられるような方法でもありません。

一回に学習する英熟語の量は50~100個というのが理想ですが、最初は30個程度でも全然OKです。

30個程度の英熟語を上の方法で覚えて、次の日にまた同じ30個を上の方法で覚えて、というように、短期間で何回も同じ熟語を頭に入れるようにして初めて、英熟語を完璧に覚えられるようになるのです。

この点は、英単語を覚えるときと何も変わりませんね。

1回で覚えようとせずに、忘れてもいいから、大量の英単語を何回も覚える作業をすることで、次第に忘れにくくなってくるというのが脳の仕組みに基づいた記憶法です。

なので、英熟語を覚えようとするときも、1日に50~100くらいの英熟語を学習し、翌日、翌々日も同じ50~100の英熟語を学習するようにしましょう。

「広く、浅く、何回も」学習するというのが、暗記するときの大事なポイントなのです!

良い例1日目 50英熟語を学習する
2日目 昨日学習した50熟語(かなり忘れている)
3日目 昨日学習した50熟語(かなり定着してくる)
4日目 昨日学習した50熟語(ほぼ忘れていない)



(覚えるまでやる)この方法だと、最初は大変だが、何回も学習するにつれて、どんどん英熟語が定着して忘れなくなる

悪い例1日目 10英熟語を学習する
2日目 新しい10英熟語を学習する
3日目 新しい10英熟語を学習する
4日目 新しい10英熟語を学習する



この方法だと、一度覚えた英熟語を復習する機会がないため、数日たったら、学習した順に内容を忘れていく

この学習方法のメリット
圧倒的に記憶に残るという他にも様々なメリットがこの方法にはあります。

それは、語法が自然と身につくという点です。

上で紹介した例文中に出てきた「introduce」という単語がありますが、この単語の使い方は

introduce A to B
AにBを紹介する

ですよね。

試験などの緊張した場面だと、どっちに紹介する人を置けばよいのかわからなくなってしまう時があったり、どっちが紹介されているのかど忘れしてしまう場合があります。

ですが、自分で作文をすることによって、introduceの使い方が自然に身について、感覚的に熟語の使い方の正解が分かるようになるのです。

英熟語の覚え方まとめ

ここまでに説明してきた英熟語の覚え方をまとめますね!

①英熟語を覚えるときにはアウトプットが大事!
→アウトプットとは、覚えたい英熟語を使って、簡単な英文を2,3個自分で作り、それを音読すること

②英作文が出来ない人は、例文の単語を変えて英作文に慣れる
→慣れてきたら英作文にチャレンジ!

③英熟語を覚えるときは、一度に多くの英熟語に触れる

→広く浅く何回も!

間違った英熟語の覚え方

ここまでは、正しい英熟語の覚え方を紹介してきましたが、逆に、間違った英熟語の覚え方も紹介しておきますね。

これだけはやっちゃいけないということを覚えておきましょう。

間違い① 英熟語とその意味だけ覚える

英単語を暗記するときのように英熟語とその意味だけを機械的に暗記するのは英熟語ではNGです!

以前、英単語の覚え方を解説した時に、英単語は意味と単語を一対一で音読して覚える機械暗記で楽勝!といったことを書きましたが、英熟語においてはその方法が通用しません。
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なぜ、英熟語が機械暗記では覚えられないのかは、英熟語に苦心している人ならわかると思いますが、英熟語は似た形が非常に多いからですね。

例えば、「take」を使った英熟語はざっと以下のようになります。

take up for ~の見方をする
take up with ~と親しくなる
take up 持ち上げる
take to ~が好きになる
take in 取り入れる

これだけ、熟語の形が似ていると、なかなか機械的に暗記するのは難しいですし、例えその場では機械的に暗記できたとしても、緊張している試験中などにど忘れしてしまったら、機械暗記では似た熟語が多すぎて思い出せません。

なので、英熟語とその訳だけ覚えるのはNGなのです!

間違い② 1日に10個(程度の少量)しか覚えない

いくら英熟語を覚えるのに労力がかかるからと言っても、一日に覚える量が少なくては意味がありません。

人間の脳は何回も何回も出会う情報しか、長期記憶に保存しません。

なので、一日に10個ずつ覚えていけば、5日後には50個覚えられているはずですが、実際は、一回しか覚える作業をしていないので、最初に覚えた英熟語が記憶から消し飛んでいます。

・一回で覚えきろうとせずに、何回も覚えたい対象に触れる
・出来るだけ大量の情報を一度に学習する

この二点が暗記においては非常に重要です。

なので、1日目 50英熟語を学習する
2日目 昨日学習した50熟語(かなり忘れている)
3日目 昨日学習した50熟語(かなり定着してくる)
4日目 昨日学習した50熟語(ほぼ忘れていない)
という風に学習する必要があるのです。

間違い③ 語呂合わせで覚える

これに至っては論外としか言いようがありません。

あまりにも遠回りの方法であり、英文中に出てきた熟語の意味を、語呂合わせで思い出そうとするととても時間がかかります。

この瞬発力の無さは試験などでは、命とりです。

熟語の意味とその使い方の両方を一発で習得できる作文発音の方法が一番大変ですが、効率的なのです。

間違い?④ 前置詞からのイメージで覚える

この方法はあながち間違いではないので「間違い?」と書きました。

確かに、前置詞から覚えられる熟語はあります。

上で紹介した「take」に関する熟語だと

take up 持ち上げる
take on 引き受ける
take in 取り入れる

このあたりは、前置詞から意味を連想することが出来ます。

しかし、以下のような熟語は前置詞から意味を連想することが難しいです。

take up for ~の見方をする
take up with ~と親しくなる
take on 引き受ける
take to ~が好きになる

頑張れば「take up for」を「~のために持ち上げる」と取って「~の見方をする」と覚えることが出来るかもしれませんが、前置詞から考えるというよりも「こじつけ」じみてきます。

加えて、この方法では、熟語が文中に出てきたら、いちいち前置詞の意味から熟語の意味を推測しないといけないので、時間がかかります。

長文を読んでいるときには、基本的に、一か所で立ち止まることはできないので、この方法もあまり有用ではないということになります。

英熟語暗記をするタイミング

英語学習を進めるどの段階で英熟語暗記に着手すればよいのかは、最終的には好みだとは思いますが、私のオススメする英熟語暗記を始める時期を紹介しますね。

英語学習を進める全体的なフローチャートは次のようになると思います。

①英文法を極める
②英文法と同時進行で英単語学習をする
③文法が完璧になり、ある程度の英単語を覚えたら、長文読解をやっていく

英熟語学習をするタイミングとしては、個人的には③の長文読解を始めたタイミングで同時進行的にやっていくのがおすすめです。

なぜかというと、「look for」のような本当に重要な熟語は単語帳には収録されているので、とりあえず、単語帳を終わらせれば最低限の熟語は覚えられています。

あとの熟語は、確かに覚えていた方が良いんですが、英文法や英単語よりも優先度は落ちますし、長文を読むという重要な作業を隅においてまでやることでもありません。

なので、長文を読み込む勉強をしながら、同時進行で英熟語学習を始めることをおすすめします!

まあ、好みの問題なんですけどね・・・

おすすめの英熟語帳

最後に、おすすめの英熟語帳を「大学受験」「TOEIC受験」「TOEFL受験」の3用途に分けて紹介します!

「大学受験」を考えた英熟語帳

合格英熟語300―東大合格者も、これだけしか覚えていなかった

おすすめ度 ★★★★☆

大学受験を想定すると、英熟語を極めるよりも他の教科の勉強をした方が、結果が良いと思います。

最低限度の英熟語を覚えたら、英語の勉強はとにかく、長文に強くなることが最重要ですので、熟語の勉強の優先度はかなり落ちます。

最低限度の熟語を固めたい場合は、300個熟語に絞られているこの本が最適です。

解体英熟語

おすすめ度 ★★★☆☆

個人的には大学受験には1000個もの熟語の勉強は必要ないと思いますが、私立の最難関である慶応や早稲田、東京外大(国立)くらいを受けようと思っているなら、やっておいて損はないですね。

この本に乗っている熟語を全部覚えきったら、TOEICでも800点以上の熟語力をつけることが出来るでしょう。

速読英熟語

おすすめ度 ★★★★☆

約1000個の熟語が学べるうえに、その熟語を使った文章までついてくる参考書ですね。

文自体の難易度は低く、とても読みやすいので、熟語の勉強には持ってこいです。

文が簡単なので、シャドーイングの練習なんかしても良いですね。

長文に加えて、熟語一つ一つに例文も付いているので、紹介した熟語暗記法も使えますよ。

「TOEIC」を考えた英熟語

TOEIC TEST英熟語スピードマスター

おすすめ度 ★★★★☆

TOEICによく出る1400語句を厳選された熟語帳で、スコア400から始められて、900以上も目指せる万能の書。

TOEIC受験をしようと思うなら、熟語においては、これ一冊で十分でしょう。

「キクジュク」シリーズ

おすすめ度 ★★★☆☆

熟語帳が二冊も!?という感じですが、これさえやれば知らない熟語はほぼ出会わないようになるくらいです。

しかし、自分の学習リソースを熟語にたっぷりと割ける人でないと二冊の熟語帳をモノにするのは難しいですね。

時間のない人は、上の「TOEIC TEST英熟語スピードマスター」を使いましょう。

「TOEFL」を考えた英熟語

TOEFLテスト英熟語700

おすすめ度 ★★★★☆

語彙のレベルが高いTOEFLに対応している英熟語帳が少ないなか、しっかりとした熟語が選定されている本書で勉強すればTOEFLにも対応できるでしょう。

最後に

いかがでしたか?
熟語に悩む英語学習者の役に立てたなら嬉しいです。
英単語の効率的な覚え方はもっと楽でもっと大量に覚えられるのでよろしかったらそちらもどうぞ見ていってくださいね!

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